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三重県津市 花屋 chelban [シェルバン] 美細初雪
  • 生活の花

美細初雪

「つめたっ!」

お昼ご飯を近所のラーメン屋さんですまして、お店に帰ろうと歩いていると、ほっぺにぴっとふれられた。

 

少し力強い風に、初雪が舞っていた。

年明けの、初雪。

 

雪が舞う景色に煙草を吹かせながら、しばらく佇んでいた。

おそろおそろ慎重に絵筆の先に絵の具をしみこませて、それを紙のずっと上から勢いよく振り下げたような軌跡。

それが、生まれては消えるを繰り返す。

そんな1秒にもみたない軌跡が、リズミカルに流れていく、はかなくて薄い景色。

誰に何を言われたわけでもなく、縦横無尽に行き乱れていく。

すごい速さで、目に留まることを知らず、ぴゅんっと通り過ぎては別の奴がまたぴゅんっ。

 

風が肌に押し付けてくる、ひえびえとした冷気のやつは、しばらくすると僕の頬や耳や唇にしんしんとした薄くて冷えたシフォンをまとわせた。

ビルの間から覗く細雪まじりの空を見上げていて、思い出した。

 

雪が降ってくると、何故か嬉しかった頃の記憶。

子供の頃は、雪が降ると「明日の朝には積もらないかなぁ」と楽しみだった。

テレビを消して、布団に入り、暖まってきた電気毛布の上で冷え切った足をもぞもぞとからませる。顔が冷たいので、頭を掛け布団で包み込み、目をつむって玄関先の雪景色を想像しては嬉しくなった。

 

大人になっていくにつれて、初雪が舞うと、いっしょにどこかに行きたいと思ったり、プレゼントを渡したいと思ったり、サプライズしたいと思うようになった。

 

好きな人が居たから、感じられていたことを思い出した。

好きな人が居たから、一瞬で消えていく景色に大事を思えて、行動したくなった。

 

お花をしていて思うことの一つとして、自分が作るもので感動することは決してないと僕は思っている。

形作りというものは、二次的に生まれてくるもので、達成感はあるがそれ以上のことは起こらない。

感動というものは、いつも自分の外側からもたらされるからこそ、かけがえのない感動としていてくれる。

 

初雪の景色の中に見えているのは、感動ではなく美しさである。

人の感じ方というものは一様ではないが、五感を通して自分の特性に合ったしっくりくる感覚としての美しさを言っているのではない。

自分の中の倫理や価値観の一つである人物がいるからこそ、美しいと感じられる。

 

勁風に、日常の些事も初雪交じりに飛ばされていく。そして、そんな景色に美しさを感じさせてもらえる。

絶佳の美しさの気配がする。

 

この年になって、やっと絶佳の美しさを気配として感じる時間を作れるようになった。

 

景色が先んじて重要なのではなく、心の風景に誰かがいるから、どの景色にも絶佳の美しさの気配があるのだと思った。

きれいだ。

 

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